ザ ・ グ レ ー ト ・ カ ブ キ

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歌舞伎座が2010年4月に閉館され、新しく建て替えられるそうな。

東銀座と言えば、歌舞伎座。

晴海通りを歩けば、落ち着いたところで出てくる風情のある佇まい。

そう2005年のお正月。

初めて歌舞伎を見にやってきて、
歴史の深さを感じさせられる建物、演目、賑わいに
こんな世界が世の中にあったのかと
カルチャーショックを受けたというもの。
いつかまたと思いながら、4年。
閉館の報を受け、
歌舞伎座さよなら公演のはじまりとなる
初春大歌舞伎を見にやってきた。



客層は年配の方がほとんどなれど、
外国人、若人の姿もちらほら。
西郷もここでは若輩ランク。



大入りの酒樽が壁となって、入口でお出迎え。
ROCKな場合はマーシャルのアンプ的扱いか!?



西郷もせいぜい頑張って、桟敷席を取る。



今回の演目。

祝初春式三番叟(いわうはるしきさんばそう)
俊寛(しゅんかん)
十六夜清心(いざよいせいしん)
鷺娘(さぎむすめ)

ちなみに2005年の演目。

松廻寿操三番叟(まつのことぶきあやつりさんばそう)
梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)
盲長屋梅加賀鳶(めくらながやうめがかがとび)
女伊達(おんなだて)

なぜか歌舞伎の演目名は漢字テストを思い出させる。

共通しているのは、三番叟。
人に教えてもらったのだけれど、
三番叟はめでたい時に踊る踊りだそう。
前回は染五郎、今回は梅玉が三番叟役。
そして吉右衛門、幸四郎が出演することも前回同様。
前回、吉右衛門は「石切」に幸四郎は「加賀鳶」に
今回は「俊寛」に幸四郎、「十六夜清心」に吉右衛門。
どうもこの一家にはご縁があるようねと勝手に決定もしつつ、
舞台の幕が上がるのをひたすらいい子で待つ。

楽しみ、楽しみ!



桟敷席はそれぞれの席にドアがある。
自分専用のドアを開けて入ると、
靴を脱げ、運ばれてきたお弁当などを置く棚がある玄関。
席に入ると、お茶のセットが用意されているので、
ここぞとばかりに。



歌舞伎座名物のきんつばを買ってきて、
お茶と一緒に腹ごなし。
きんつばの皮が薄く、温かいので、
すぐに食べないと、皮がくるみ紙に引っつくぐらい。
美味しいものは美味しい時に食べるがよろし。



三番叟、富十郎が金の扇子を持って舞う翁。
天下太平、ありがたい気分。
俊寛、花道に染五郎が登場し、
その存在感に感動するも、それを上回る父の幸四郎。
ラストシーン波打ち際での絶唱は名演技。
あの姿を見れば、染五郎とて幸四郎には及ばぬと
小さすぎる、本当に小さすぎる西郷のくせに思う。

2演目終わりで昼食30分。

30分しか幕間がないので、急いでトイレに行き、食事を取る。
食事は前日に予約しておいた吉兆のお弁当。
ちなみ歌舞伎座吉兆はあの吉兆とは違い、東京吉兆の系列。
おせち仕立ての献立でお弁当を構成。
色とりどりの味と内容で満足度高し。

食事終りですぐに十六夜清心。

主役清心を寺島しのぶのパパ菊五郎。
優柔不断で後に悪党と化していく様子を
悲喜こもごもの演技で魅了すれば、
吉右衛門は当代きっての伊達男。
出演場面は多くなかったものの、
出てくるだけで伊達な男の存在感溢れる。
下手すると、惚れちゃうぐらい。

最後は鷺娘。

いや~~~玉三郎はすげぇ。

本気ですげぇ。

この日見た演目の中で一番凄かった。
鷺の化身となった娘を演じる玉三郎。
出てきただけで、舞台は一面の銀世界のよう。
舞台には玉三郎だけしかいないのに、
顔は白い布で覆われ、唇しか見えないのに、
一面の銀世界にぽつんといる娘の様子が伝わるのだ。
感情の機微を見事に踊り分け、
それは表情、手先、足先に至るまで抜かりがない。
着物の早着替え、着物の美しさもさることながら、
一枚脱ぐごとに、ガラリと空気を変えてしまう。
そのたびにどよめく会場。
最後、紙吹雪の中、絶命していく様の儚さ。
あまりに入り込みすぎ、
西郷ちょっと涙がキラリ★しちゃう有様。

玉三郎、恐るべし。

大感動。

それはちょっと追っかけようかしらと悩むほど。

夢はこれで終わり。

すべて通して思ったことは、
この歌舞伎座が形を変えてしまうのは本当に残念だということ。
老朽化して、危険な部分もあるんだろうけど、
その歴史でしか醸し出せない空気というのがあるはず。
新しくなることでまた新しい文化が生まれ始まる、
けれども、リセットされる歴史も惜しい。

来年10月までまだある。

あと何回か来ようじゃないか。




帰りに歌舞伎座の道を挟んで対面にあるいわて銀河プラザへ。



三元豚絡みの商品と迷いに迷ったものの、
岩手が生んだ大大銘菓「ごま摺り団子」を買って帰る。

やっぱりこの団子は最高じゃ!!

ただいまこの団子を食べながら、
かぶき手帖を読み、
至福まんぷく街道驀進中。

歌舞伎は日本が世界に誇る文化。

今更すぎても繰り返そう。

歌舞伎は日本が世界に誇る文化だと噛み締めながら。
Posted by315

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