Sant Pau @ St. Pol de Mar ~ 食い過ぎ番長の世界出張、スペインはサンパウへ ~

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2010年9月23日。

日本への帰国を次の日早朝に控え、
私達はサンパウへ向かいました。

予約伺いのメールを入れたのはいつごろだったかな。

座席が10席程度のレストランだと聞いていました。
しかも世界中の美食家達が
その数少ない席に座りたいのです。
私達のように美食家ではない、
ただの美味しいもの好きが
予約に漕ぎつけられること自体、奇跡。

でもちょっとはネバったんですよ(笑)

行きたい日にちに予約が取れず、
ここからここまでいるので、
もしどこかで空いている日があれば、と。
そして何度かのやり取りの後、
予約の取れた23日!
すべての予定を別の日にずらして、
サンパウでのディナーに掛けました。

バルセロナラストナイトに相応しい最高の時間になるであろうことを願って。

ディナー開始21時。

バルセロナからレンフェセルカニアスに乗って、約1時間ほど。

レストランの格に相応しいようにと
それなりにおしゃれをした私達が乗るには、
あまりにもローカルな電車で
地元の皆様からの視線が
痛とうございました(笑)
このアジア人、何?みたいな視線ね(笑)
電車は海沿いを走り、
暮れて行くバルセロナの空。
ほどなく真っ暗になれば、
到着駅の様もどんどん寂しい村の風情に変わり、
降りる駅間違えたら…
泊まるたびに駅名を二度見確認!
視神経の休まらぬ往路でした。

そうそんな距離にサンパウはあるのです。

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到着頃にはまっくらになっていました。

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駅は無人のようです。

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プラットホームから振り返ると、どこかで見たことのある厨房が!
日本橋のサンパウと同じ作りだったんですね。
当り前か、こっちが本店なんですもんね(笑)

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プラットホームから厨房が見えるも、
土地勘の無い私達はエントランスに辿り着けません。
仕方ないので拙いスペイン語を駆使して、
地元の方に「サンパウはどこですか?」と、聞いたら、
素敵な笑顔で「こっちですよ」と、親切に教えてくれたのです。
嬉しくなって「グラシアス」すると「サヨナラ」と日本語で返してくれるサプライズ。
そして辿り着いたサンパウのエントランス。

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赤と黄色のコントラストが利いたモダンなインテリア。
座席数は確かに10席ぐらい。
でも給仕してくれる人の多さに驚きました。
しかも意外とみんな若い。
若いのに、それぞれに親切で英語が上手!
日本人のソムリエさんがいると聞いていたのですが、
帰国をされたみたいでこの日は英語でのやりとりに。
でもメニューは日本語のものを用意して下さっていた!

日本橋でも経験したミクロメニュー。
この日のテーマはダンスだそうで、
チャチャチャ、タンゴ、ワルツ、メレンゲ。
こんな名前が付いていました。

以下、いくつか当日のお料理をピックアップ!

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これは「絵画 MONDRIAN」と名のついたバカラオ(塩漬けの鱈)のムース。

種類の違うピーマンとブラックオリーブのソースで描かれた絵画。
出てきた瞬間に思わず「かわいい」とのたまった私に
「カワイイ!」と、返してくれたサーブの女子、良い子だった。
味はもう今でも想い出すぐらいにバカラオの味がこれでもか、と。
丁寧に丁寧にムースにしてあるので、
口当たりはペーストしたジャガイモのようにほっくりしているのに
その後から来る塩のインパクトとピーマン、オリーブのソースとの相性が❤

この後、ワインが進むよね~(笑)

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これは「野菜のラビオリと生ハム JOSELITO」

これに生ハムのスープがかかるのですが、
このスープが香ばしく甘く
野菜のラビオリによく絡んじゃ
私の口の中でダンスを踊ってくれるのです。
ラビオリとそれに巻いたズッキーニの食感もまた合って。

美しく新しい料理なのですが、
本当に食材への愛を感じる味。

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これは「ユリトゥ(ベラ)」という地中海のお魚を使ったお料理。

ベラの味は金目鯛の様に淡白さと噛んだ後の白身の甘さを感じられました。
下に引いてある全粒粉パンと一緒に食べるとさくふわっとした食感。
味はシンプルな塩の風味とトマトのソースの濃くのある酸味を楽しめました。

この他にもたくさん頂いたのですが、
あとは食べることに集中していたので、
意外と写真が残っていません(笑)
でも集中したくなるぐらい素材を感じられる味。
オリジナリティはもちろんなのですが、
その中にも忘れていない原点というか
それだけじゃない深さを感じることのできる
素晴らしい料理達、素晴らしい時間でした。

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食事のあとはカルメさんがテーブルにご挨拶に来て下さいました。
東京のお店に行ったことや今日の食事が素晴らしかったこと。
もう少し英語とスペイン語が上手だったら、もっと伝えたかったのですが
なんせボキャブラリーの少ない日本人2人は「ブエナ!」とか「ベリーグッド!」とか
とにかくリアクションで美味しかったことをお伝えいたしました(笑)
彼女もそれを受けて、いろんなお話をしてくれて!
こういう心がお料理に反映されているのでしょうね。

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食事の終了は午前12時前です(笑)

とっくに電車は無くなっているので、
タクシーをお店の方が呼んでいてくれました。
タクシーが来たことを伝えられ、
サーブしてくれた方にお礼を伝え、
帰る準備をしているとお店の方から本のお土産が!!
遠くまで来て下さって有難うございました、と。
私達の名前の入ったカルメさんの自伝。

最後の最後まで素敵な演出。

胸が熱くなりながら、乗り込んだタクシー。

何故かおじちゃんが道を間違え、
バルセロナ市内で迷子になりかけましたが、
「悪いね~」と、恐縮したおじちゃんは
10ユーロ運賃を負けてくれ、
帰りのタクシー代は約80ユーロになりました。

ホテルに着けば、もう1時過ぎ。

ワインもほどよく回った私は
次の日、5時起きであることを肝に銘じ、
携帯のアラームを爆音でセットし、
少しでも睡眠をとる為に、
メイクは落とさず、
ノーレディライクな振る舞いで
そのまま眠りについたとさ。

その日、私は美食の頂きでダンスを踊った夢を見たとか見なかったとか。

それを知るのは、私の舌だけ。
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