Long Long Journey

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パラグアイ5人目のキッカー、
カルドーソ選手の蹴ったボールが
スローモーションに見えました。
川島君がシュートコースの逆へ動いたのも
コマ送りのようにゆっくりと。


膝をフィールドに着いて、肩を組み祈る選手達。

ボールがゴールに吸い込まれ、ネットを揺らした瞬間、その意味を理解しました。

私のワールドカップもここで終わったことを。

試合内容を振り返れば、
ベストパフォーマンスでは
無かったと思います。
デンマーク戦で見せた攻撃の形が作れず、
よもやのチャンスも生かすことが出来ず、
守備は高い集中力で持ちこたえていたけれど、
目を背けたくなるような危ない場面もありました。

まさしく点が取れた試合を落とした、そこに間違いはありません。

でもその逆に彼らは120分間失点をせずに耐えて凌いだ、これもまた事実です。


それのどこが凄いんだ?
攻撃のパターンもなくて?
やっぱりこれまで通りの弱い日本じゃない?

報道やインターネットに飛び交う敗退後のそんな意見を見ました。
意見は人それぞれですから、何を思うもその人の自由です。

だけど私はそうは思っていません。

2002年の決勝トーナメントも同じような状況を抱える国との試合でした。

日本と同じく初のベスト8進出を目指すトルコ。
今回の対戦相手パラグアイも
初のベスト8進出を掛けていた。
2002年は早い時間に
守備のミスからの失点をしました。
1点を守りに入ったトルコから、
点を奪い返すことが出来なかった。
しかし今回は相手よりも
高い守備の意識を感じたし、
選手同志のコンセンサス、
守備における集中力は
2002年を超えるものだったと思うのです。
だからこそ攻撃力に
精度を欠いていることが浮き彫りとなり、
これまで同様、そしてこれからも
日本代表の命題となるであろう
攻撃力UPの重要さを感じました。

失点をせず、120分戦い抜いたこと。

これを私は小さくとも進歩と捉えているし、十分誇りに思います。


PKを駒野君が外したから、どうのこうのなんて絶対にありません。

それを言うなら駒野君のせいではなく、全員の責任です。
いつもいつの時代も試合に負けた戦犯は誰だと
犯人探しに躍起になる人達がいるけれど、
もう終わってしまったことは終わってしまったこと。
探して責めたところで結果が覆るわけではない。
それならばこの敗退の結果を受けて、
次に出来ることを考えてほしいと願います。

試合から一日たってもなお、崩れ落ちる選手達の姿が蘇り、涙がこぼれそうです。

昨日は思い出すたびに泣いていたから、まだましになったほう。


あと少し、ほんの少しだったベスト8の扉。

ノブまで手がかかっていたのに、
回すことが出来なかった悲しさ。
1994年、1998年、2002年、2006年、
これまでも敗退の悲しみは経験しているし、
今年に至っても
ワールドカップが開幕するまでは、
どうか勝ってくれますようにと
神様に祈るようなていたらくで。
勝利を信じてはいたけれど、
まさかこんなストーリーが
待っているとは思いもせず。

でも…予選がはじまって、感じた予感。

もしかしたらイケるんじゃないか、希望を持って前に進んでいけるかも!

ここまでの思いに駆られたことに自分自身驚きました。

だからこの決勝トーナメントで
何かが起こることを心から願っていたし、
最後のその瞬間まで
結果が覆ることを信じぬくことが出来た。
絶対に負けない、そんな思い。
だけど運命はいたずらなものです。
願っても願っても叶わないこともあるし、
どんなに努力をしても
運がそれを阻むこともあるんだって。

あと少し、でも遠かったその場所。

日本のために負けない気持ちを見せてくれた日本代表。
感動をありがとうとかじゃなく、
私はこれからも日本代表と戦うと伝えたい。
岡田ジャパンの旅は終わりました。
岡田監督のその強い心に
どれだけのサポーターが夢を見たことか。
監督や代表が不振に陥るたびに
解任だの辞めろだの言う人達だっているけれど、
岡田監督が本戦で見せた戦いを
そんな人達は予想できていたのでしょうか?
批判の中で一人責任を背負い、
敗退後も「勝たせてやりたかった、自分のせいだ」と言える監督は、
もう日本のサッカーを背負えないと思うほどに
人生をかけてこの代表と戦ってくれました。

この監督の努力、この代表たちが作り上げた結果を未来に繋げて行かなくちゃ。

愛する日本代表、お疲れさま。

そして岡田監督。

ここまで代表を引っ張って下ったこと、本当に心から感謝をしています。

昨日、近所で日本代表のユニフォームを着て
サッカーをしている子供たちを見かけました。
小さな兆しのひとつを見た思い。

負けたからと言って終わりじゃない。

また新しい旅が始まること。

そしてそのためにJリーグやその下部リーグが盛り上がっていかなきゃいけないこと。

私はそのどれもをこの目で見届けていきたい。
そしてこの足や掌を使って経験を重ねていきたい。

何度でも言う、今までに見た夢のどれよりも大きな夢を一緒に見るために。

本当に嬉しい涙を一緒に流すために。

またはじめよう、ここから一緒に


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